
「行くのが億劫な職場」から「働きたくなるオフィス」へ。職員の幸せを最優先する職場改革
文部科学省の男女共同参画共生社会学習・安全課と学力調査室が、霞ヶ関の「ブラック」なイメージを打破し、職員のウェルビーイング向上を第一に掲げたオフィス改革を行い、効果も出始めています。動画内で伺った各職員の想いや具体的な変化の詳細をインタビュー形式でまとめました。
#働き方改革 #ウェルビーイングの向上 #ABW #機密性向上 #人材獲得への貢献 #管理職席削減 #コミュニケーション活発化 #緑視率向上
▶ Point:文部科学省 総合教育政策局 オフィス改革プロジェクトの経緯
令和7年4月、文部科学省総合教育政策局 男女共同参画共生社会学習・安全課および学力調査室は「行くのが億劫な職場から、働きたくなるオフィスへ」のコンセプトをもとに、省内ひいては霞ヶ関随一の魅力的なオフィスを目指して、省内のパイロットオフィスに選出され、令和8年1月に工事が完了しました。従来のオフィス改革においては、効率化のための打合せスペース改革などが中心で、職員の快適さは重視されていませんでした。「閉鎖的」「来たいと思えない」など、職員の職場環境への満足度が低い*ことを踏まえ、「職員の快適性・ウェルビーイングの向上」を最重要目的として、快適な席を自分で選べるオフィス環境の改善を目指しました。プロジェクトの推進においては、両課室混合のオフィス改革事務局が事務を担い、補佐級を除き全員が入省4年以内の若手中心で構成されました。
*改装前、従来オフィスにおける調査
「官僚だって幸せに楽しく働いていい」――コンセプトに込めた願い

文部科学省 総合教育政策局
男女共同参画共生社会学習・安全課
課長補佐
時枝 正和(オフィス改革事務局)
※当時
――今回のオフィス改革で最も重視したことは何でしょうか?
時枝:
「霞ヶ関」って言うと「ブラック」っていうイメージがあるんじゃないかと思います。
でも 官僚だって幸せに楽しく働いていいし その方がいい仕事ができる 。
そんな思いで「行くのが億劫な職場」から「働きたくなるオフィスへ」というコンセプトを掲げました。
目指したのは 業務効率化ではなく職員の快適性・ウェルビーイングの向上 この一点です。

本当の意味での「選べる」を実現する、思い切った設計

文部科学省 総合教育政策局
男女共同参画共生社会学習・安全課 企画係
下坂 彩乃(オフィス改革事務局)
※当時
――設計面でこだわった「文科省ならでは」の工夫を教えてください。
下坂:
見るだけで気分が上がるようなオフィスですが、こだわったのは思い切ったゾーニングと本当の意味での「ABW」。
従来のゾーニングを再構築して、業務の性質に応じたレイアウトにしました。

下坂:
また、外からの光が差し込む、明るい緑あふれた開放的な空間に、様々な機能や特色を持つ座席を配置し、席数には10席ほど余裕を持たせました。
これにより 業務内容や気分、体調など、個人が置かれた状況に応じて、本当の意味で席を自由に選べるようなオフィスにしました。



管理職が席を捨て、コミュニケーションがフラットに

文部科学省 総合教育政策局
男女共同参画共生社会学習・安全課長
中園 和貴 氏
※当時
――新しいオフィスでの大きく変わったことはなんですか?
中園:
管理職席を無くしました。管理職自身も自分の仕事のペースやその内容に応じて席を変えるというのは有効だと思っています。
また、以前のオフィスは低い座席の統一した席しかなかったので、非常にバリエーションを持った席が配置できるというのは、職員からしても結構いいんじゃないかなというふうに思っています。
――お気に入りの席はどこですか?
中園:
私のお気に入りのスポットは こちらのハイチェアの席になります。
集中したい時は座って仕事ができますし、ちょっと疲れたなとか、何かアイデアを考えたいなという時は立って気分転換できるので、とても気に入っています。
みんなが「課長はここにいるんだな」と目につくような席にいることが多いですね。

――周囲との関係に変化はありましたか?
部下からは課長に相談しやすくなったというふうに言われています。
同じ目線で案件を持ってきてくれるので、なんとなく相談はしやすいのかなと。そういう雰囲気も生まれていると思います。

若手職員が実感する「毎日来るのが楽しみな職場」

文部科学省 総合教育政策局
男女共同参画共生社会学習・安全課
共生社会学習企画係
井原 美柚 氏
※当時
――新しいオフィスはいかがですか?
井原:
私は1年目の職員なんですが、すごく変わったなと感じます。見た目のおしゃれさもそうですし、フリーアドレスになったことで、他の方・他の係が何をしているかっていうのが、より分かるようになりました。
すごく綺麗になったので、毎日仕事に来るのが楽しみで。おしゃれなオフィスで働けてすごく嬉しいです。
――お気に入りの席は?
井原:
私のお気に入りの席は、ローソファー席です。
アロマのすごくいい香りがするので、リラックスして仕事ができる場所です。
テーブルが小さくて限られたスペースしかないので、自分の今集中したいもの一つに絞って仕事をできるところもお気に入りのポイントです。

――コミュニケーションの変化はありましたか?
井原:
先輩とのコミュニケーションが、この新しいオフィスですごく活性化されたなと感じていて、普段は話しかけにくい先輩にも隣の席に座ってパッと話しかけることができるようになりました。
また、普段ランチは自分がその日働いている席で食べるんですけど、インターン生が来てくれた際は、みんな集まってカウンターのところで食べましたね。


機密性と開放性の両立――行政組織としての最適解

文部科学省 総合教育政策局
参事官(調査企画担当)付
学力調査室 学力調査推進係
青山 七海 氏
※当時
――オフィスが変わってみていかがですか?
青山:
朝来た時に、どの席で仕事をするかを考えるところから 1日が始まるって新鮮で楽しいなと思います。
気分的にも、今まで以上に、毎日主体的に仕事に向かえるような感覚があります。

――お気に入りの席は?
青山:
私のお気に入りの席は このアンカーテーブルです。
高さの違う机や椅子があるので、普段は座って仕事をしながら 気分を切り替えたい時には立って仕事ができるところがお気に入りです。
あと、オフィス内がよく見渡せるので、同じ部署の人たちがどこで・どんなふうに働いているか、よく状況が見えるところもお気に入りのポイントです。

――働き方はどう変わりましたか?
青山:
その日のスケジュールとか業務内容に応じて、より仕事をしやすい席に移動したり、一緒に仕事をしたい人の近くに座ったりなど、そういうこともしています。
一人で仕事する場面も周りの人と共同して仕事をする時もやりやすい空間になっているなと思います。

――機密性の確保についてはいかがですか?
青山:
私の所属する学力調査室ですと、機密情報を扱う場面も多いんですけれども、そういった時に機密エリアを分けたことで、今まで以上に機密情報取り扱いやすくなったなと。機密性が向上したかなと思います。

オフィス改革の効果と今後に向けた想い
――オフィス改革でどのような効果が生まれていますか?
下坂:
新しいオフィスと働き方は 職場への満足度を向上させており、座席が離れていてこれまで話さなかった人とも自然に交流が生まれ、結果的にパフォーマンスの向上やペーパーレスも進んでいます。


――今後について教えてください。
時枝:
このオフィス改革で、職員が幸せに働ける環境への意識がより高まっていくことを願っています。
我々も 職員がもっと快適に過ごせるよう、さらに素敵なオフィスにしていきたいと思います。


