Workplaces

内閣官房 内閣人事局 様

柔軟な働き方と
フラットなコミュニケーションを生む
オフィスづくり

内閣官房 内閣人事局 働き方改革推進・業務見直し係長 清水 弾 様(2023.03)

  国家公務員の「職場環境の改善」や「生産性向上」を目指し、検討と実践が進みつつある中央省庁のオフィス改革。
 その中でも率先してプロジェクトを推進されているのが、内閣官房 内閣人事局です。国家公務員の人事管理に関する戦略的中枢機能を担い、関連する制度の企画立案、方針決定、運用を一体的に担っています。
 こちらが中心となって、現在 働く人たちが仕事にやりがいを感じて生き生きと働くために、オフィスの運用面から見直し、効率化を推し進めています。

 令和3年度から4年度にかけて、内閣人事局様のオフィス改革が実施されました。このプロジェクトについて、内閣官房 内閣人事局の清水 弾様にうかがいました。

 今回のプロジェクトは、国家公務員の「働き方改革」や「職場環境の改善」を図るためのもので、小さな1滴でも大きく広がるよう”しずくプロジェクト”と名付けました。内閣人事局が率先してオフィス改革を実施して、各府省の改革を後押しするためのものです。



オフィス改革への道のり




Q:オフィスリニューアルのきっかけは?

A:働き方の変化による“会議室不足”でした。

 WEB会議が増える中で、120人の職員に対して2つしか会議室がなく、クローズドな空間が全然足りませんでした。
 共有フロアの会議室もコロナ対策本部などに使用されていたため、会議室が圧倒的に足りず、大事な会議やセミナーの主催もオープンスペースで行っている状況でした。
 執務室の幅が約80mと細長い形状のため、部署ごとの島配置では他部署の担当とコミュニケーションがとりづらく、業務がタテワリ化していました。

 新しいオフィスに対するイメージを模索するなか、一足先にリニューアルを実施した他省庁を見学し、一つの解を目の当たりにしました。
 リモートワークでオフィスの在席率が下がった分デスクを減らし、余剰スペースを活用するというものです。また、文書を見直して処分、整理して背の高い収納什器を削減することで、オープンでゆとりある空間を生み出していました。
 こうして生み出されたスペースを、ミーティングや集中作業、コミュニケーションなどに活用するというイメージが固まりました。

窓側(左側)は上長席エリア、島型固定席のデスクが並び、廊下側(右側)には背の高い収納什器が配置されていた



旧オフィスの様子






プロジェクトの進め方



Q:どのようにプロジェクトは進行したのですか?

A:アンケートとワークショップを行って、改革に向けたマスタープランを作成しました。

 既存の什器の移設などでは対応できない点が多く、前例がないプロジェクトのため、論理的裏付けを常に用意し、段階を踏んで進めました。
 手始めはクローズ型のブースの導入です。前例のない購入はハードルが高いことから、手始めにレンタルで一人用ブースを設置しました。
実際に使用することで快適性を実感し、局内からも後押しの声が増えていきました。

 並行して局内ではアンケートとワークショップを実施して、オフィス改革のマスタープランを作成し、12人だけのモデルオフィスを作り上げました。
12人でも、配席率を8割にして10席だけ用意すれば、2人分のスペースで打合せブースと集中ブースを置くことができました。
書庫や両袖机に眠っていた個人文書を廃棄して、文書も6割減にすることができました。



フロア中央で試行されたモデルオフィス



令和3年度のモデルオフィス時の状況


中央部に設えた12人だけのモデルオフィス。ゆったりした通路に、集中ブースも設置

部局内での意識浸透


 前年度の実績をふまえ、令和4年度はマスタープランに基づき部局全体のリニューアルへを実施しました。
 局内での改革への機運を高めるため、再度アンケートやワークショップを行い職員の意見を聞いたり、
実際の改装に向けて情報発信の場を作るなどの活動を行い、浸透をはかりました。



Q:情報発信や共有の工夫を教えてください。

A:働き方改革の意識を浸透するためにオフィス改革チームを結成いたしました。

あわせてポータルサイトの作成や「オフィス改革通信」の発行を実施しました。
 中でも新しいロッカーのサイズを体感できるワークショップは秀逸で、オフィスの変化に向けた心の準備ができました。

「オフィス改革ポータルサイト」
新オフィスの設計イメージから調査資料、インタビュー、具体的な引っ越しに向けての段取りに加え、新オフィスでのルールなどが網羅され、全員参加での働き方改革の意識が浸透していった。

「オフィス改革通信」で活動の内容をきめこまかく発信し、メンバーの疑問や不安を解消



オフィス改善ポイント


全フロアに展開されたリニューアルオフィス。完全フリーアドレスとなり、窓側は共有スペースや集中ブースに


Point-1:スペースの創出


Q:具体的な改善点はどのようになりましたか?

A:書庫を削減したり、ロッカーをBOX型にしたほか、配席率を8割にして、スペースを捻出しました。

 紙の文書は、事務局が把握しているだけでもA4段ボール500箱以上処分し、コピー機も 一部廃止したので、ストックとフローの両方でペーパーレス化が進んでいます。

 上長席を廃止し、席数を80%に削減、文書はストックベースで50%減を達成し、スペースを創出することができました。
  
Point-2:共有スペースの増加
  

A:クローズドスペースは2箇所から8箇所に
共有スペースは7箇所から28箇所と、大幅に増加しました。

 上長席だった窓側エリアを共有スペースに変更、打合せスペースや集中スペースは、オフィス改革前の7から28に激増しました。
 複合機などもこのエリアに設置、人が自然と交流するきっかけにもなっています。


Point3:コミュニケーションエリアの増加

A:中央部はカフェカウンターやベンチシートを配置したことで、自然と人がつながる空間になっています。


Point4:働き方の柔軟化

Q:皆さんの働き方にはどのような変化がありましたか?

A:管理職の皆さんにもフリーアドレスに加わっていただくことでコミュニケーションがフラットになって相談がしやすくなり、意思決定が早くなりました。

 共有スペースが増え、通路も3本に増えたことで担当同士の交流が増えました。
窓際にあった管理職席に代わり、今ではファミレスブースやハイテーブルなどが窓際に配置され、明るい雰囲気で打合せも出来ます。
 また、効率が高まる場所を自分で選んで働くことができるようになりました。




令和4年度のゾーニング状況


全体のリニューアルが完了。共有スペースが激増、また主要な通路(青のライン)が増えて、人の移動が活発になった




働き方はどう変わったか



Q:新しいオフィスで感じる効果を教えてください


A:狙いどおり、コミュニケーションが活性化して、局内に活気が生まれました。会議室の予約で苦労することもなくなりました

組織の結束力が上がり、オフィスに愛着も生まれたのではないでしょうか。
きれいなオフィスに目が行きがちですが、大事なのは「課題を解決できる働き方になっている」ことです。
オフィス改革の実行は大変ですが、根気よく周囲を説得して一歩ずつ前へ進めることが大事だと思います。




働く人の声



自分のチーム内はもちろん、他の担当の方とも意見交換がしやすくなり、コミュニケーションが活性化しました。





以前は自分の仕事だけに集中していましたが、オープンなスペースになったことで周囲のいろいろな仕事の話が聞こえてきて、幅が広がったと感じます。



みなさんがいろんなところで仕事をするようになったと感じます。私はハイテーブルが好きです。立って仕事をすると違う発想が生まれる気がします。


オフィスで感じる「価値」




Q:

あなたにとって、

オフィスの新しい価値とは?

A:

形に縛られない、人と人との

“ つながり ” や

“ きずな ” ですね。




部署や役職を超えた
フラットなコミュニケーション
が生まれた


概 要


人数規模:約120名

竣工時期:2023年3月

ビル情報:東京都千代田区永田町1-6-1 内閣府中央合同庁舎 第8号館


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