我々、環境省 水・大気環境局の役割は、端的には文字通り水や大気をキレイに保つこととなります。水質汚濁や騒音、大気汚染などが環境基準を超えないように監視を行うなど、環境省でも”老舗”の部署として、これまでさまざまな取り組みを行ってきました。近年は地球温暖化をはじめ、前例のない科学的な根拠やメカニズムも解明されていないような新たな環境問題が次々と発生し、それに対応するための新しいミッションも増加の一途を辿っています。 増える業務量に比例して、職員の数を増やせるわけではありません。ひとりの職員が複数のプロジェクトチームに携わるケースも増えています。そのため、チームごとに集まって仕事をする必要がある場合に、固定のデスクでは、部署が離れていると別途会議室を確保する必要があるなど課題が生じていました。
加えて、水・大気環境局内の打合せスペースも数が少なく、また、環境省内でも使用できる大きな会議室は3つしかありません。ただでさえ足りない状況の中でコロナが発生。3部屋のうち2部屋を外部のコロナ対応のための特設の執務スペースとして貸し出すことになり、省全体で1つの会議室しか使うことができなくなってしまいました。省内にはほかにも小さな会議室がありますが、業務の拡大によってプロジェクトごとの専門部署のような形で一定期間にわたって貸し出すこともあり、こちらも思うように使用することができません。そんな事情もあって、会議室や打合せスペースなど、複数人で議論ができるスペースの増設は急務の課題となっていました。
さらに壁面と中廊下を形成する場所に背の高い書棚があり、それが光を遮っていたため、日常的に通る場所でありながら、暗くて雰囲気がよくありませんでした。そのため、より明るく気持ちよく働ける環境作りも課題のひとつでした。 今回のオフィスリニューアルは、ひとりひとりの業務が増え、多様化する中、より臨機応変に働ける職場環境を目指して行ったものです。テレワークやウェブ会議なども踏まえて、新たな働き方を推進するためのオフィスを実現すべく、さまざまな変革を行いました。
プロジェクトに合わせて席を選べる、フリーアドレス制
打ち合わせスペースを増設し、目的別の使い分けを実現
書棚を5割に削減し、オフィス内の雰囲気も明るく変化
意思決定の迅速化を目指し、管理職席を廃止
人数規模:約200名(約1,030㎡:約312坪)
竣工時期:2022年2月
ビル情報:東京都千代田区霞が関1-2-2 中央合同庁舎第5号館 25,26F
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