
オフィスレイアウトの基本! レイアウトケースと3つの事例を解説
フレックスタイム制やテレワークなどをはじめ、ワーカーの働き方は日々変化し、毎日全員が同じ時間に出社して業務を行うことが“当たり前”ではなくなりつつあります。
使われないまま並べられたデスク、混雑するリフレッシュスペースなどを目にして、オフィスレイアウトの見直しが必要と感じている企業も多いのではないでしょうか。
ワーカーにとって働きやすいオフィス環境を整えるためには、執務室の壁を取り除く、固定席を設けないなど働き方に合わせたレイアウトを取り入れることも大切です。今回は、オフィスレイアウトの基本や目的別に取り入れたいレイアウトなど、当社の導入事例とともに詳しく解説します。
目次[非表示]
- 1.オフィスレイアウトの基本を知ろう
- 1.1.オフィスレイアウトに必要な3つのスペース
- 1.2.1人あたりのワークスペースは10m³以上
- 1.3.基準寸法を押さえる
- 2.【ケース1】省スペースでフレキシブルに活用できるレイアウト
- 2.1.執務スペースは可動式に
- 2.1.1.■島型のメリット
- 2.1.2.■クラスター式のメリット
- 2.2.会議室や応接室は兼用できるデザインを採用
- 2.3.セミクローズドなリフレッシュスペース
- 3.【ケース2】多様なコミュニケーションを生み出すレイアウト
- 4.【ケース3】柔軟な働き方に対応できるレイアウト
- 4.1.業務に応じて活用できる集中ブースの採用
- 4.2.多目的に使えるリフレッシュスペース
- 5.オフィスレイアウトの事例
- 5.1.株式会社インフォバーングループ本社様
- 5.2.ジェコス株式会社様
- 5.3.丸紅テクノシステム株式会社様
- 6.まとめ
オフィスレイアウトの基本を知ろう
業種や職種、働き方によって最適なオフィスのレイアウトは異なります。そのため、これからオフィス移転やオフィスのレイアウトを変更する予定の方は、レイアウトの基本知識を知っておくことが大切です。
オフィスレイアウトに必要な3つのスペース
オフィスレイアウトを決める場合、はじめに必要となるスペースを洗い出し、それぞれのスペースにどのくらいの面積を割り当てるかを検討します。
職種や業務内容によっても異なりますが、日々の業務やオフィス生活を円滑に進めるために、少なくとも3つのスペースは確保しておくのが望ましいです。
- 執務スペース
- 業務支援スペース(会議室・応接室)
- 生活支援スペース(リフレッシュスペース・食堂)
これらのスペースに加え、業務に必要な書類や機器などを収納するスペースやさまざまな用途に合わせて活用できるフリースペースを設ける場合もあります。自社に応じて必要なスペースを検討しましょう。
1人あたりのワークスペースは10m³以上
狭い個室で複数人を就業させる環境はワーカーのストレスにもつながるため、注意が必要です。執務スペースにデスクを配置する際は、1人あたりのスペースを十分に確保しなければなりません。
ワーカーが就業する際の気積に関しては、国土交通省の事務所衛生基準規則により、1人当たり10m³以上と定められています。レイアウトを考える際は、この広さを下回らないようにデスクを配置しましょう。
出典:国土交通省『事業所の面積の見直しと個人情報保護』
基準寸法を押さえる
通路が狭く、デスク間の距離が近すぎると、業務の効率や集中を妨げることにもつながります。
そういった問題を防ぐために、通路やデスク間に十分なスペースを確保しておく必要があります。レイアウトを考える際は、基準寸法(通路幅・デスクとデスクの幅)を守りましょう。
メイン通路の幅
人ひとりの標準寸法は45cmとされているため、1人が通る通路幅として、最低でも60cmは必要です。人ふたりがすれ違うには最低120cmの幅が必要という計算になります。
一般的にデスクと壁の間にある執務スペースのメイン通路は、人通りが最も多い場所であるため、通路幅に余裕を持たせる必要があります。160cmほどの広めの通路幅を確保しましょう。
デスク間の幅
デスクとその横を通るワーカーが接触しないためには、通路幅と同様に、デスク間も最低約60cmは必要です。デスクの真横を人が通り過ぎるのが気になるというワーカーを考慮し、余裕を持たせて90cm以上は幅を確保しておいたほうがよいといえます。
また、デスク同士が背を向けて配置するとき場合は、ワーカーが椅子を動かすときのことを考慮しなければなりません。そのため、デスク間に150cmほど、余裕を持たせる場合は180cmほどの幅を確保しましょう。
【ケース1】省スペースでフレキシブルに活用できるレイアウト
テレワークやサテライトオフィスの導入により、オフィス規模を縮小させたいケースがあります。このような場合は、限られたスペースで空間をフレキシブルに活用できる、柔軟性のあるレイアウトが有効です。
執務スペースは可動式に
執務スペースでのデスク配置は、島型(対抗式)やクラスター式のレイアウトがおすすめです。
■島型のメリット
- 面積効率がよい
- 島にいるワーカーとコミュニケーションが取りやすい
■クラスター式のメリット
- 中央に収納場所をつくれる
- 対面を避けられるため、集中したい業務に向いている
可動式のデスクや椅子で構成することにより、状況に応じてレイアウトが変更可能になり、イベントや研修時にも執務スペースを活用できます。
会議室や応接室は兼用できるデザインを採用
会議室と応接室を兼用できる内装デザインを採用することで、スペースの削減が可能です。業務の都合上兼用できない場合は、応接室には個室、会議室は立ちスタイルや仕切りによるオープン設計にするなどの方法も活用できます。
立ちながら打ち合わせできるカウンターや壁やドアをなくしたブース型の会議スペースを取り入れることで、オフィス面積を有効活用することが可能です。
セミクローズドなリフレッシュスペース
限られた面積でリフレッシュスペースを設けるには、パーティションの活用やブース型を取り入れるのも一つの方法です。壁を設置して個室をつくる必要がないため、スペースを有効活用できます。大きなリフレッシュスペースを設けられない場合にもおすすめです。
ただし、セミクローズドのレイアウトにする場合、周囲の音や視線を完全に遮ることはできません。執務スペースと距離を離すなど、音や視線が気にならないように配慮しましょう。
【ケース2】多様なコミュニケーションを生み出すレイアウト
複数の部署やチームが協力して仕事をするケース、創造性や発想力を生み出したいオフィスでは、個々のスペースを確保しつつ、コミュニケーションを活性化させるレイアウトを目指しましょう。
開放的で自由な働き方ができる執務スペース
ワーカー同士のコミュニケーションの活性化を狙うのであれば、壁やパーティションをなくした開放的な執務スペースを採用しましょう。
オープンスペースで業務を行うことで異なる部署の人ともコミュニケーションを取りやすくなるほか、見通しがよく、部署やチームの動きが把握しやすいといった特徴もあります。
また、社員の動きを活発化させるには、席を固定しないフリーアドレス化という方法もあります。業務内容や状況に応じて座席を自由に選べるため、社内コミュニケーションの促進が期待できます。
フリーアドレスの効果的な導入方法やメリットについて知りたい方は、こちらもご参照ください。
▶オフィスをフリーアドレス化するメリット・デメリット
カウンターや多目的スペースを採用
オープンな執務スペースにカウンターテーブルを設置したり、多目的スペースを設けたりすることでコミュニケーションの場やミーティングの場として活用できます。
たとえば、執務室内にカウンターを設置すれば、ちょっとした打ち合わせや意見交換に役立ちます。会議室を予約して移動するといった手間を省けるため、業務の効率化につながるのもポイントです。
また、会議室とは別に多目的スペースを設ければ、プレゼンテーションや社内外のイベントなどに利用できます。会議室が使えない場合の予備スペースとしても有効です。
リフレッシュスペースは自然と人が集まる場所に
リフレッシュスペースのレイアウトは、自然な会話が生まれやすいような工夫が必要です。軽食を楽しめるカフェのようなスペースやミーティングに利用できる会議スペースとしてテーブル・ソファを用意するといったアイデアがあります。
また、リフレッシュスペースを休憩目的のみの空間にするのではなく、資料室や図書室を併設するのも一つの方法です。リフレッシスペースでのコミュニケーションが、人間関係の構築や部署の垣根を超えた共同企画の創出につながります。
業務のストレスを癒し、気分転換することにより、ワーカーのモチベーションアップ、さらには業務効率化も期待できます。
【ケース3】柔軟な働き方に対応できるレイアウト
執務スペースのレイアウトでは、働き方に応じて適切なスペースを選択できるよう、選択肢を設けましょう。
1人で業務を行う場合、チームで連携して業務を行う場合、またはその両方を行う場合など多用な働き方に対応できるレイアウトにすることが大切です。
人数の増減に対応しやすい執務スペース
組織体制の変更が発生するときやワーカーが入退社するときをはじめ、執務スペースで作業するワーカー・従業員数が増減することがあります。そういった場合には、フリーアドレスやユニバーサルレイアウトを活用すると対応しやすいです。
- フリーアドレス:席を固定化しないレイアウト
- ユニバーサルレイアウト:デスクを一方向にそろえて配置するレイアウト
フリーアドレスの導入により、チームごとに執務エリアを分けたり、自由に席が選べたり、仕事内容や人数に応じて柔軟に対応できます。
また、ユニバーサルレイアウトにして収納エリアを集約すれば、入退社のたびにデスクや身の回り品を移動させる必要がなくなり、面積を効率的に活用することが可能です。
業務に応じて活用できる集中ブースの採用
一般的な業務に使える執務スペースとは別に、集中ブースを採用するのも有効です。仕切り付きのカウンターテーブル、背面または正面以外の3面にパーティションが付いたソファなどがあります。
周囲の視線や音が気にならないため、1人で集中して業務に取り組みたい場合におすすめです。個人ワークはもちろん、リモート会議に活用できるというメリットもあります。
多目的に使えるリフレッシュスペース
お昼休憩や気分転換だけでなく、ミーティングや資料作成など多目的に使えるスペースがあると便利です。
カウンターや円形テーブル、ロングデスクなど、数種類の家具を取り入れることで、さまざまな用途でリフレッシュスペースを活用できるようになります。ワーカーの人数や利用目的に応じて、広さや設備を工夫しましょう。
オフィスレイアウトの事例
これまでに紹介してきたオフィスレイアウトの基本やケース別のレイアウトを実際のオフィスに落とし込むとどのような雰囲気になるのか、当社のイアウト事例とともにみていきましょう。
株式会社インフォバーングループ本社様
株式会社インフォバーングループ本社様は、Webマーケティングやソリューションズビジネスを展開する会社です。
ふらりと立ち寄りたくなる、自由な働き方を実現できるオフィス
単なる作業場所ではなく、情報交換や刺激をもらう場所としてオフィスを改善。カフェのような空間のワークスペースは、社内交流やイベントにも対応できるつくりです。
働く場所を自由に選べるフリーアドレスのスペースには、サイズや形、高さの異なるテーブルをランダムに配置。リズム感と遊び心のある空間で、会話やアイデアが生まれる場所を実現しました。
デザイン事例の詳細については、こちらをご覧ください。
▶株式会社インフォバーングループ本社様
ジェコス株式会社様
ジェコス株式会社様は、建設機械の賃貸、仮設工事などの建設事業を手掛ける会社です。
多様な働き方に対応する、拡張性の高いオフィス
執務エリアでは、連結デスクを取り入れることで増員やフリーアドレスにも柔軟に対応しています。全体を見渡せるオープン設計により、明るく開放的な雰囲気も魅力です。
執務室の一角には、ちょっとした打ち合わせスペースを用意。リフレッシュやミーティングに使えるコラボレーションスペースを導入し、カウンターやテーブル、ソファなど、目的に応じて活用できるようになっています。
デザイン事例の詳細については、こちらをご覧ください。
▶ジェコス株式会社様
丸紅テクノシステム株式会社様
丸紅テクノシステム株式会社様は、飲料・容器から印刷・電子・機能材、航空機製造設備関連まで、幅広い分野に最先端の産業機械を提供している会社です。
交流が生まれる、フレキシブルなオフィス
執務エリアでは、壁や仕切りをなくし、大型天板のデスクを採用。人数増減にも柔軟に対応できます。
コミュニケーションラウンジには、ハイカウンターやバーテーブル、L字ソファを配置し、休憩から打ち合わせまで多目的に使えるようになっています。さらに、個室の会議室、応接室も用意し、業務シーンに応じて活用が可能です。
デザイン事例の詳細については、こちらをご覧ください。
▶丸紅テクノシステム株式会社様
まとめ
オフィスレイアウトは、ワーカー・従業員数や業務の内容などを考慮して決める必要があります。ストレスなく業務できるスペースを確保するとともに、快適に過ごせる空間づくりも欠かせません。
加えて、自社の働き方や課題を踏まえた設計を心がけることも大切です。自社に合ったレイアウトに改善することで、ワーカーのモチベーションや業務効率の向上にもつながります。
オフィスの移転を検討している方は、レイアウト設計からテーブルや椅子、機器などの選定まで一貫してサポートできる専門会社を検討してみてはいかがでしょうか。