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管理職の席はどこに配置する? レイアウト例と導入時の注意点

オフィスのレイアウトを考える際、ワーカーだけでなく、上司やリーダーなど管理職の座席をどこに配置するかが重要です。理由はフロアのどの位置に管理職の座席を配置するかによって、職場の雰囲気やコミュニケーションの取りやすさなどが変わってくるためです。

座席の配置という点でいえば、最近では“座席を固定しない”フリーアドレスを取り入れる企業も見られます。フリーアドレスの導入を検討するなか、「部下の進捗管理がしにくくなるのでは?」という不安をお持ちの管理職の方もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、管理職の座席レイアウトの例とフリーアドレスを導入する際の注意点について解説します。


目次[非表示]

  1. 1.管理職の座席は“適切な距離感”が重要
  2. 2.管理職の座席レイアウト例
    1. 2.1.①執務スペースの入り口側に配置する
    2. 2.2.②サークルデスクを中央に配置する
    3. 2.3.③会議室にはラウンドデスクやスタンディングデスクを採用する
  3. 3.フリーアドレスでは管理職の座席に注意が必要
  4. 4.まとめ


管理職の座席は“適切な距離感”が重要

管理者の席を考えるうえで重要なのは部下との距離感です。

一般的な島型レイアウトでは、入り口から順番に若手社員、中堅社員を配置し、入り口から最も遠い位置に管理職を配置するケースが多いのではないでしょうか。こうした島型レイアウトは、管理職が全体の状況を見渡せるため、部下に指示を出しやすいという利点があります。

しかし、部下・中堅社員視点では管理職から監視されている感覚になりやすく、プレッシャーやストレスを感じることもあります。

上司の立場から考えた場合も、部下の座席との距離感が大切です。管理職は一般社員に公開できないセンシティブな人事情報や経営戦略情報などを取り扱うこともあるため、これらの情報を漏洩されないような配慮が欠かせません。



管理職の座席レイアウト例

管理職と部下の座席に適度な距離を取ることで、業務の効率化や意思疎通の行いやすさにつながります。管理職の座席を配置する際は、次のようなレイアウトが有効です。


①執務スペースの入り口側に配置する

執務スペースの入り口側に配置する


1つ目が従来の島型レイアウトのヒエラルキーとは逆に、管理職の席を入り口側に配置する方法です。

部下が執務室を出入りする際、必然的に管理職の座席の近くを通るため、自然なコミュニケーションや声掛けが行いやすくなります。「上司の視線が気になって集中できない」「管理職の席まで行くのが億劫」といったストレスやプレッシャーを低減できます。

また、管理職が窓際に背を向けて座っている場合は、日差しでパソコンの画面が見えづらくなるため、ブラインドを常時閉めているオフィスもあります。管理職の座席を移動することで、ブラインドを開けて自然光を取り入れることが可能です。


②サークルデスクを中央に配置する

サークルデスク

※マネジメントサークル


2つ目が執務スペースの中心に、円をつくるように管理職の座席を配置する方法です。

管理職のデスクを囲むように部下の座席を配置するサークル型レイアウトは、管理職が部下の様子を見渡せるほか、社員同士の会話が自然と耳に届くようになります。

部下との意思疎通が図りやすくなるため、スムーズに業務を連携することが可能です。部下視点では背後から管理職に監視されているというストレスがないため、業務に集中して取り組みやすくなります。

また、管理職や中間管理職が中央に集結することで、管理職同士のコミュニケーションも取りやすくなります。業務上の情報伝達や簡易的な打ち合わせなども容易になり、管理職と部下とのコミュニケーション活性化、業務効率化にもつながります。

文祥堂の社内調査では、ひな壇席を廃止して、上長用の席を新たにオフィスの真ん中に設置(マネジメントサークル)することで、管理職同士の会話の量が増えたという回答が約90%を占めています。


③会議室にはラウンドデスクやスタンディングデスクを採用する

会議室にはラウンドデスクやスタンディングデスクを採用する


3つ目がラウンドデスクやスタンディングデスクを採用する方法です。

一般的な会議室では、上座・下座というビジネスマナーが存在し、管理職は上座の座席に座ります。しかし、上下関係が可視化されることで部下がストレスを感じ、発言しにくくなることがあります。

積極的な意見交換が必要な場や自由なアイデアを出し合う場では、社内における立場の序列を感じさせない工夫が必要です。

たとえば、ラウンドデスクを設置した場合、上司と部下の距離が近くなり、一体感が生まれやすくなります。また、スタンディングデスクを設置した場合、立ったまま会話できるため、緊張感をほぐして意見交換を行いやすい雰囲気づくりに役立ちます。



フリーアドレスでは管理職の座席に注意が必要

ワーカーが自由に座席を選べるフリーアドレスでは、オフィスのスペースを有効活用だけではなく、省スペース化やワーカーのモチベーション向上などの効果が期待できます。しかし、固定席がなくなることで発生する問題もあります。


▼フリーアドレスの導入で生まれる問題の例

  • 各ワーカーがどこに座っているかを把握しづらい
  • 管理職と部下が対面でコミュニケーションを取りづらい
  • 業務状況の把握や進捗管理が難しい

管理職の座席をフリーアドレス化するには、上記の問題を解決するための工夫が必要です。たとえば、座席管理システム、業務の進捗を管理できるシステム、コミュニケーションツールなどの活用も視野に入れてみてはいかがでしょうか。

また、チームで連携して業務を進める職種では、フリーアドレスが向かない場合もあります。業務内容に応じて、フリーアドレス化する範囲やルールを定めることが重要です。



まとめ

管理職の座席位置をどこに配置するかというのは、働きやすいオフィスレイアウトを考えるうえで重要な要素の一つです。

部下との距離が近すぎると部下がストレスを感じやすく、遠すぎるとコミュニケーションが取りづらくなってしまいます。管理職と部下の距離を適切に保ちつつ、自然に意思疎通を図れるレイアウトに工夫することがポイントです。

フリーアドレスを導入する際は、進捗管理、報告・連絡・相談をスムーズできるようなシステムやツールの活用も必要です。オフィスの環境改善をお考えの企業さまは、管理職の座席レイアウトについても見直しを図ってみてはいかがでしょうか。

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